文例検索ツール作成中!!

【2026最新】介護予防支援の委託も賃上げ対象!包括から居宅への補助金・新処遇改善加算のルールを徹底解説

目次

はじめに:ケアマネの賃上げ、委託分はどうなる?

介護業界全体で喫緊の課題となっている「職員の処遇改善」。2026年(令和8年)も、補正予算による「賃上げ補助金」と、4月からの報酬改定による「新処遇改善加算」の二本立てで進められています。

しかし、現場から多く聞かれるのが、「地域包括支援センターから居宅介護支援事業所へ委託している『介護予防支援』の分はどうなるのか?」という疑問です。

これまで、委託料の範囲内でやり取りされるこの業務は、賃上げの構造が見えにくい部分でした。しかし、厚生労働省が2026年3月13日に公表したQ&A(第2版)により、その運用ルールが明確になりました。

本記事では、包括から居宅への委託ケースにおける賃上げ資金の「対象者」「申請」「支払い」「報告」について、最新情報を整理して解説します。


1. 結論:包括から居宅への委託分も「賃上げ対象」!

今回の発表で最も重要なポイントは、以下の通りです。

地域包括支援センターが居宅介護支援事業所に委託している「介護予防支援」や「介護予防ケアマネジメント」も、賃上げ補助金および新加算の対象になります。

厚労省は、介護予防支援の指定を受けている「包括」が申請者となり、その委託先の居宅ケアマネジャーらも賃上げの対象に含まれるという解釈を明示しました。

本ルールの重要ポイント

  • 対象業務: 介護予防支援、介護予防ケアマネジメント(第1号介護予防支援事業)
  • 申請主体: 地域包括支援センター(指定事業者)
  • 還元対象: 委託を受けている居宅介護支援事業所のケアマネジャー等

これにより、包括から仕事を受けている居宅のケアマネジャーにも、正当に賃上げの原資が行き渡る道が示されたことになります。


2. 申請要件:委託先の居宅事業所は「要件不問」

通常、処遇改善の申請には事業所ごとに厳しい要件(キャリアパス要件など)がありますが、委託ケースでは大幅に緩和されています。

項目内容
包括側の条件処遇改善の要件(キャリアパス等)を満たしている必要がある
居宅側の条件必ずしも要件を満たす必要はない(包括が満たしていればOK)
対象者の範囲実際に委託業務に従事している職員(ケアマネジャー等)

申請主体である包括さえ要件をクリアしていれば、委託先の居宅事業所がどのような労務状況であっても、補助金を活用した賃上げが可能という認識です。これは、包括側にとっても申請のハードルを下げる重要な決定と言えます。


3. 資金の配分方法:「委託料への上乗せ」がルール

包括に交付された補助金や加算の原資を、どのように居宅へ渡すのか。その具体的なルートも定められました。

① 原案作成委託料への上乗せ

包括は、原則として居宅へ支払う「原案作成委託料」に賃上げ相当額を上乗せする形で支払います。

② 居宅側の賃上げ義務

上乗せ分を受け取った居宅事業所は、「受け取った額以上の賃上げ」を、実際に業務に従事するケアマネジャーらに対して実施しなければなりません。

[!重要]
単に事業所の利益にするのではなく、確実に「職員の給与」として反映させることが求められています。


4. 実績報告の流れ:包括が一括して行う

「本当にお金が職員に渡ったか」を確認する実績報告についても、包括が主導的な役割を担います。

実績報告の3ステップ

  1. 情報の把握: 包括は委託先の居宅に対し、「実際の賃上げ額」または「支払った補助額」のいずれかを把握する。
  2. 報告書の作成: 包括が委託先ごとに情報をまとめ、実績報告書に記載する。
  3. 提出: 申請者である包括が自治体へ一括して報告を行う。

※注意点:居宅側の重複記載について
居宅が自社の「要介護」利用者分で独自に加算を申請している場合、実績報告書には「包括から得た補助額による賃上げ分」も含めて記載する必要があります。二重取りにならないよう、正確な計上が必要です。


5. 2026年4月以降の「新処遇改善加算」も同様の運用

このルールは、単発の補助金だけではありません。2026年4月から一本化される新「処遇改善加算」についても、同様の取り扱いをすることが公表されています。

今後の標準的なスキーム

  • 包括が加算を申請する
  • 加算相当額を委託料に上乗せして居宅へ渡す
  • 居宅が職員へ還元する

今後の介護予防支援委託においては、この流れが標準的な運用となります。


まとめ:包括と居宅の連携が「ケアマネ処遇改善」のカギ

今回のルール明確化は、現場で負担の大きい介護予防支援業務を担うケアマネジャーにとって、大きな一歩となります。

今後の対応ポイント

  • 包括側: 委託先へのスムーズな支払い体制(委託料改定等)を整える
  • 居宅側: 受け取った原資を確実に職員の給与へ反映させるエビデンスを残す

この両者の連携が、地域全体のケアマネジャー不足解消や、質の高いケアマネジメントの維持につながります。

今後も、自治体や厚労省から出る追加のQ&Aに注目し、適切な事務処理と職員への還元を進めていきましょう。


※本記事は2026年3月17日時点の「介護ニュースJoint」および厚労省通知(令和8年3月13日公表Q&A第2版)を基に作成しています。実際の運用にあたっては、各自治体の最新の手引きを必ずご確認ください。

目次